グミチョコ観てきた!(テアトル新宿)


青春小説の決定版!泣く子も黙る奇才・大槻ケンヂの小説『グミ・チョコレート・パイン』が、劇団ナイロン100℃主宰のケラリーノ・サンドロヴィッチの手によって映画化された。今日は公開2日目、昨日の舞台挨拶を見れなかったのが残念だ。新宿の街に人が溢れ返っていたわりにはちょっと客が少なかったかな。でも内容が良ければいいのだ。これ〜でいい〜のだ〜♪


ロックと友とオ○ニー、テーマである青春の三大要素が輪郭クッキリ分かりやすく映像化されていた。アイデンティティを見出せないまま社会でもがくモンモン高校生が右往左往する様には、小説を読んだときと同様に目頭が熱くなる想いがした。原作と映画はまったくの別物という大槻本人のコメントをどっかで見かけたが、そんなに大きくかけ離れているわけではないのでは…?ってか2007年から過去(大橋賢三の高校時代)を振り返るという設定と最後のオチ以外はけっこう原作に忠実じゃないかと思った。賢三、カワポン、タクオ、山之上、、、出演者それぞれいいキャラを発揮していたし、いい演技をしてくれていてホッとした。特にこの映画化において最も重要である山口美甘子役の黒川芽以は色っぽくてなかなかハマっていた。オ○ニーしたくなったぜ!黒川!!そして自分BOXの両名もナイス。


監督を務めたKERA、題材の良さをそのままの鮮度で活かし、期待通りに面白い魅せ方をしてくれたと思う。涙、笑い、ナンセンス、ブラックユーモア、トリック、演劇で使っている手法を映画でも同様に駆使して鋭いセンスを発揮していた。ラストシーンであった、過去の自分と現在の自分がすれ違うというのは舞台『ナイス・エイジ』と一緒だね。KERAの映画を観たのはこれが初めてだがやっぱり巧いなぁ……。


犬山イヌコみのすけの他にも、チョイ役で登場するナイロン・ナゴム周辺の人たちもいい味を出していた。峯村リエ長田奈麻植木夏十松永玲子、そしてまさかのピエール瀧にはビックリだ!


原作のファン、筋肉少女帯のファン、ナイロン100℃のファンはもちろん、それだけでなく、何かをやりたくても何も成し遂げ得なかった苦い苦い青春を過ごしたすべての人、必見ですぜ。正直ツマラン映画に仕上がっていたら悲劇この上ないと思っていたんだけど、期待以上の作品が観られて本当に嬉しい。年明けにでももう一回観ることにしよう。



あ、映画でみて気づいたのだが、カワポンのモデルはウッチーということでいいのかな?