『テースト・オブ・苦虫』第4巻刊行記念・町田康さんサイン会(紀伊國屋書店新宿南店7F連絡口特設会場)

新作を出版するたびにかなり高い確率でサイン会を開催してくれる町田康読売ウィークリーに連載中のエッセイ『テースト・オブ・苦虫』の単行本化・第4弾において、またしても開催して呉れたのである。くほほ。
先着150名限定の参加券なのだ!用意周到な私は発刊日の午前中に本書を購入し、整理番号18番というナイスなポジッションをゲットしていたのである。長々と待たなくていいというわけである。くほほ。くほほ。
開始10分前に会場に行ってみると、連絡通路に早くも長蛇の列。男、女、おっさん、おばはん、文学少年、文学少女、大学教授、サラリーマン、地方公務員、税務署員、清掃員、大工、塗装工、鉄筋工、型枠職人、インテリアコーディネイター、システムエンジニーーーアー、うどん職人、パン職人、ロッケンローラー、メタラー、パンクス、シャブ中、暴力団員、ロリコン、熟女マニア、様々な客層がズラリだ。かなりかなり前の方に近づいていき自分の番号を確認し、並んだ。自分の前には人が少なくて後ろにたくさんいる、という状況になかなかの優越感を感じた。くほほ。くほほ。くほほ。そんなこんなでマーチダ先生の登場を待ったのである。
予定時刻ほぼきっかりに書店スタッフに連れられてダボダボなTシャツを着たおっさんがヘラヘラ笑いながら登場〜〜、と思いきやそれが町田康であった。ちょっと見ないうちに太ったのね。顔がブクブクだ。おまけに二日酔いのように肌が荒れているではないか。髪型はなんだかヘルメットのようだ。そんな感じでもいつものように作家先生らしく着席し、先頭の者から順にずんずんと段取りよくサインと握手をし始めた。
すぐに私の番が回ってきたわけだが、書店スタッフに本を手渡し、至近距離でマーチダ先生と対峙、おっさんであっても眼光が鋭い、手元の参加券に書かれた私の名前を間違わないように入念に確認しながら為書をして、それから大きく「町田康」とサインを入れて呉れた。この本の中身の人と変わらんのだなぁと私は思った。話すことなんてなーーんにもないけど、わずか数十秒あの男の顔をじっくり見てしまうとなんだか照れるね。為書入り町田康のサイン本、家宝にしよう、くほほ。くほほ。くほほ。くほほ。



テースト・オブ・苦虫〈4〉

テースト・オブ・苦虫〈4〉