興奮冷めやらぬ


筋肉少女帯の武道館公演の興奮が、なかなか体から抜けない。私にとってそれほどのライブパフォーマンスだったということだ。何がどうだったからという理由は分からないが、今回のライブでやっと「筋少復活」を受け入れることができた。





8年間の凍結期間中に、インターネットが大々的に普及した。都心に近いのになんだか一風変わった街だったはずの中野や高円寺は、若者が好んで買い物に出かける街に成り変わった。オタク、アングラ、サブカルが実社会で市民権をゲットし、ヒビ割れメイクの男の功績は確かな理解を得るようになった。根暗で後ろ向きだったはずの大槻ケンヂは、少数ではない若者の間で「アイドル」となった。
そして何を思ったのか、2006年秋に恵比寿リキッドルームで突然筋肉少女帯が再始動するとの発表があった。最後のカードをいとも簡単に切ってしまった、私にはそうとしか受け取れなかった。



上記のような社会背景や経緯がどうも素直に飲み込めなく、(特撮というバンドには見向きもしなかった者たちからも)過剰に崇められキャーキャー言われる同窓会ノリの筋少の姿は正直ブザマに見えてしょうがなかったのだが、、、その気持ちはこの武道館で完全に払拭された。音楽の力、バンドの力がそれだけ強力だということだろうか。小金が稼げるうちは続ける、という筋肉少女帯はこれからどこに向かって進んでゆくのだろう。


新人

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