ケラリーノ・サンドロヴィッチ+犬山イヌコpresents 『INU-KERA』VOL.1(ロフトプラスワン)

出演:ケラリーノ・サンドロヴィッチ犬山イヌコ(以上 ナイロン100℃
ゲスト:八嶋智人カムカムミニキーナ


サブカルチャーの聖地ロフトプラスワンで面白そうな試みが始動した。ナイロン100℃の主宰・ケラリーノ・サンドロヴィッチと看板女優・犬山イヌコによる、二月に一度のトークイベントだ。今日は記念すべきその第1回目。平日にもかかわらず前売りチケットはソールドアウト、20代後半〜30代の女性客(ナゴム??いやいやナイロンのファンだろう)でいっぱいだった。
開演の7時30分に両名がフラっと現れた。そういえばケラの声を生で聴くのは初めてだ。序盤は当たり障りなくこのイベントが開催されるにあたっての経緯・心意気だとか近況報告だとかその辺を色々。それから有頂天時代(犬山はバンドのヘアメイク担当)の昔話、ナゴム期→劇団健康→ナイロンと、20年以上にわたるエピソードや二人の間柄を、リラックスしていて飾らない普段着な口調でゆる〜く話してくれた。その濃くて曲がりくねった長い歴史を本人の口から語られるのを聞くと何気に感慨深いものがあったぞ。


そんな話に一段落がついてから、公開されたのは犬山が持参したわずか10分ほどの静かなスウェーデンの短編映画。カレイ(魚)の一生を追ったあっさりしたものだったが、これがシュールきわまりなくて最高に笑えたw。何を表現したいのか理解できないトホホっぷりは観る者をポカーンとさせ、だからこそこんなイベントにはよく合う映像なのだ。


後半はゲストの八嶋智人が登場。歯切れのよいトークに場内の空気は一変。温度が上がってきた。書けないようなネタは山ほど(笑)、彼とナイロンの付き合い等、ここでも面白い昔のエピソードが連発、苦手な役者について、『たまひよ』のことや『わが闇』のことetc、、、八嶋は絶好調!メガネノ奥の目をギラつかせて、やめろというまで喋り続けそうだった。完全に酔っぱらっていたな。


八嶋がハケてからはまたゆるーくフリーなトークを。特に何がどうっていう内容ではなかったが、知性のあるオトナの、この世界の酸いも甘いもを知り尽くしたベテランの、心温まるお話はどれだけ聞いても客にとっては興味深かったようで、このイベントの有用性が浮き彫りになった。大槻の『のほほん学校』同様、ロフトプラスワンの、サブカルチャーの名物的イベントに育って欲しいと思ったし、きっとそうなることであろう!これはすごいものが始まっちゃったぞ……。
サブカルチャーナゴム、小劇団、、、その周辺が好きな人にとってはたまらない!



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