YUKI concert New Rhythm Tour 2008 (日本武道館)

半年ほど前に同じ武道館で公演を見たばかり、まだその時の様子もまだ記憶に新しいYUKIが再びファンの前に帰ってきた。2DAYSの初日である。小雨の降りしきるあいにくの空模様だけど、目を輝かせて会場に駆けつけたたくさんの人にとってはそんなことは関係ないようであった。ワクワクムードがいっぱいに膨らんだ会場の熱気と、これからあの歌声を聴けることの歓びで、私も若い頃にとても重大なLIVEの会場に足を運んだ時のような気持ちになった。


5分押しでLIVEは開始!1曲目はキャッチーでYUKIワールドに入り込みやすい‘メランコリニスタ’だ。LIVE前半は4枚のオリジナルアルバムから満遍なく演った!声の調子は悪そうだったがなんとか無難に歌っていたようだ。‘ファンキーフルーツ’と‘惑星に乗れ’、この2つは特に名曲!ずいぶんとこなれたLIVE、サクサクと進む。大会場で演るという過度な意気込みのないリラックスしたパフォーマンスと柔らかい歌声は聴く側の心を癒してくれる。松江潤のギタープレイも相変わらずYUKIとマッチしていたし、音響面もわりと聴きやすかった。‘プリズム’はヒューマニスティックでいつ聴いても必ず泣かせられるし、‘長い夢’での声の伸びと迫力はシンガーとしての彼女の健在ぶりをファンへしっかりと叩き付けた素晴らしい瞬間だった。


活き活きとした表情のDJ・YUKIが巧みにターンテーブルを操って(!!??)始まったのはダンサブルなナンバー‘舞い上がれ'だ。後半はLIVEで欠かせない定番エレクトロPOPチューンで固めてきたぞ。TVCMで聴きなれた‘ワンダーライン’は未来的なライティングと相まってカッコよかったし、「Joy to the World ,The Lord is come,Yeah〜〜♪」の大合唱で始まる‘ティンカーベル’では、これぞYUKIのLIVEだという独特の醍醐味を味わうことができた。ソロデビューからもう6年、出産・育児による多少の休業はあったものの、しっかりとしたものをコンスタントに作り上げて、納得のいく形でファンに届けるという姿勢により積み上げられてきた曲の数々は、LIVEだとなおさら魅力が濃く伝わってくる。語りかけるように優しく歌う‘ハミングバード’も印象的だったし、なんといっても最強のキラーチューン‘JOY’にはもう感激しまくり……。
アンコールは最新シングル‘汽車に乗って’。自身の活動を振り返り、そしてこれからの道をを見極めるように書かれた歌詞である。締めは‘歓びの種’、何を歌わせても表現力がたっぷりで聴き手の琴線を大きく揺さぶってくれる…。目新しいことや驚くことはなかったが、自分のテリトリーに温かく観客を迎えて伝えたいことを伝えるパフォーマンス、、、、高揚と緊張と熱とスリルは、ほかでは味わえない、やっぱりLIVEならではのものだ。

YUKI

1.メランコリニスタ 2.ファンキーフルーツ 3.ロックンロールスター 4.へイ!ユー !
5.just life!all right! 6.惑星に乗れ 7.あおぞら 8.愛に生きて 9.プリズム
10.長い夢 11.舞い上がれ 12.ワンダーライン 13.ハミングバード 14.ティンカーベル
15.ふがいないや 16.Rainbow.st 17.WAGON 18.JOY

〜encore〜
19.汽車に乗って 20.歓びの種