町田康 『おそれずにたちむかえ テースト・オブ・苦虫5』



こないだ出版記念サイン会に行ってきたヤツだにょ〜。読売ウィークリー誌に長期連載中の「テースト・オブ・苦虫」、装丁も新たになったエッセイ集第5弾なのだんー。


もう長く長く書いているシリーズだ。そのため多少のネタ切れ感が漂ってきたようだ。読んでいてツラかったり飛ばしたくなったりした部分はまああった。しかしマーチダ先生の新作だ、最後まで読み終えずに断念することなど断じてできぬ!!もし途中で読むのをやめちゃったりなんかしちゃったら、、、これでは出世は覚束ない。幸いなことに文体は飄々と軽く読みやすいので今まで同様最後まで読破することができた。


作家として、ミュージシャンとして、期間限定芸能ニュースのネタキャラ(VS H袋)として活躍する町田康が、平生どんなコトを考えながら社会と対峙しているのかが読み取れるのでこのシリーズの存在はやっぱり頼もしい。おまけにこの本のなかでは、このなにかと生きにくい世の中で出世していくための秘訣とその町田流実践法(もちろん必ずしも正しいとは限らないよー)が指南されているので、私のようにチープ極まりない下等人間にとってはありがたいのであるw
最近はライブもないし、作家としても『告白』以降は長編がリリースされてないのでちょっとさみしかったりもするが、彼の社会を見る目の鋭さが濃〜く表現されているのでこれはこれでずっと続けてもらいたい。