hon-nin vol.01

松尾スズキは普段なかなか本音を語らない太田光本人の姿を巧く引き出している。太田はやっぱりこだわりの強い野心家で、意地でも人と違う男でいたい人だし、そんな発言が聞けて嬉しく思った。私はちょっと右寄りな彼の政治的発言に納得させられることもしばしばある。


きました松尾スズキがスーパーバイザーをつとめる新手な文芸誌の第2号。さすがに全部読むのはツラいので、私は興味深い作品を数点かを読むことを楽しみにしている。TOPの松尾スズキの対談、ビートたけしのann文字起こし、本谷有希子の『改めて!ほんたにちゃん』、吉田豪サブカル対談ナドナド、そして今号はみうらじゅんの日記の連載が始まったし、町田康がコラムを書いている。

なかでもやっぱり『改めて!ほんたにちゃん』が一番の楽しみだ。初めて書いた小説に加筆したものらしいが、半自伝的な自意識過剰ドキドキ女子専門学生生活は最高傑作じゃね?舞台よりも面白いと思うよ(笑)。
若かりし頃の破天荒なビートたけしのギリギリトークが文字で読めるのは今となっては貴重だし、相手をおちょくってるのか試しているのか、確信を突くような突かないような吉田豪のフシギトーク(今号はしょこたんこと中川翔子がお相手だ!)には頭がポワーンとなる。詳しいことはわからないが読みきりマンガもそれぞれに個性があってどれも面白い。


ここから育って大きく大きくなるアーティストが連発されたら、面白い世の中になっちゃうかもね!