abura derabu 3(Shibuya O-WEST / Shibuya O-nest)

LIVE:AYASHIGE、COMBOPIANO(内橋和久/渡辺琢磨/千住宗臣 )with 七尾旅人
   miscorner/c+llooqtortion、mouse on the keys、PARA、The Sun calls Stars
   Tateyama a.k.a ULU、younGSounds、テニスコーツとセカイ、ホテルニュートーキョー
   マヒルノ、kowloon

「WEST・nest2会場同時開催、往来自由」という形態で開催された日曜日の一大イベント。いまインディーズシーンを盛り上げている実験性の高い音を出すアーティストばかりが12組揃った。関係者が多そうだけれど、そこそこ客も入っている。こういう場で偶然いい音楽に巡り会えたらいいなと願いながら道玄坂を登った。
しかし、、、エレクトロニカ、音響系、ポストロック、ダブ、ノイズ、、、音楽のジャンルだけは細分化されてどんどん増えていっているものの、、、お金を払う価値などないミュージシャンが多いという事実は変わらないものですねぇ。。。
で、超個人的な意見ですが期待はずれのバンド多数。みんな技術はあるんだけど、人間の中身が音に反映されていないね。伝えたいことが明確じゃないね。ただ楽器を弾きたいだけな人たちですね。エモーションが感じられない。音楽というのはなんて難しいことなんだろう。ライブハウスをもうこれ以上汚さないで!!!私の収穫はnest会場のトップバッター・「COMBOPIANO」とWest会場のトリ・「PARA」だけ。




渡辺琢磨というエレピを弾く気のいいお兄さんのユニット・COMBOPIANOのライブを見るのは初めてだ。が、ドラマーが昨日グッドマンで見た千住宗臣だった。ギターを弾く内橋和久という人も良く名前を見る有名な人だ。このトリオが切り込み体調らしい活きの良さを発揮していて、好きになってしまった。なんとなくベン・フォールズ・ファイヴに近いかな。ちょっとの壊れた感とメロディアスな感じとのバランスが良く取れている。3人揃ってガシガシと力の入ったプレイを聴かせてくれた。適度なリズム遊びや変拍子が導入されていて、本当はこむづかしい音楽なのかもしれないけれど、そういうのを感じさせない人間味や温かさのようなものが表現されていた。こういう聴いていてアーティストの人格を好きになる感じというのはなかなかあることではないね。途中からこちらも昨日グッドマンで見た七尾旅人がゲストで乱入。ちょっとキモめなMCで場を盛り上げる。やたらとGAYネタが多いなと思っていたらなんとQUEENのカヴァー‘GOOD OLD-FASHIONED LOVER BOY’を演ってくれた。この曲好き♪。MCのせいかユルめな雰囲気の場が作られたわりには演奏には熱が込められて、約40分くらいのパフォーマンスだったかな?これは数少ない当たりでした。




夜の10時を過ぎてWestのステージに登場したのは(昨日グッドマンで見たばかりの)山本精一率いる5人組・PARAだ。恥ずかしながらこのバンドを見るのも初めてで、こちらもドラムを叩くのは千住宗臣だ。ニコニコ動画で予習していたのでどんな音楽かは大まかには解っていたのだがこれは本当にど真ん中のストライクで、このバンドのサウンドを1時間浴びるように堪能できたことは強烈な体験だった。このトリップする感覚はなんだろう…。どこか知らないところの風景を眼前に提示してくれるような感覚はなんだろう…。未来的でPOPで知的でもちろん演奏技術は凄まじいし、5人の並び方や服装や演奏する姿も、何から何まで今まで見たことのない味わったことのない感覚だった。曲構成もビートも複雑だけれど、たしかに人間の中身から発せられるものなのだと伝わってくる。ただひたすら、本当にひたすら繰り返されるフレーズ、メロディという言葉とは違うこのバンドだけの音の並び、フシギなフシギな5つのパートの重なり、とてもエモーショナルで粘りのあるシンセベース、そしてドラマーの頭上に大きく映された幾何学的な映像もサウンドの魅力をオーディエンスに伝える役割をしっかり果たしていたのは言うまでもない。ガシッと決まったバンドの一体感やヴィヴィッドなカラフルさはどこからやってくるのだろう。フレーズの反復が私の体内にまで侵食してきて住みつかれちゃったみたいな感覚が抜けないよー。ってか俺もアディダスのジャージ欲しいし。買いそびれたけどこれはCDを買わなきゃならんね!



アンコールでやってくれた‘CUBE’という曲。スゴいって…。