ドラびでお presents『CORABORATION BREAKDOWN Vol.1』(CLUB GOODMAN)


LIVE:ドラびでお七尾旅人ECD with イリシット・ツボイ、
    山本精一×千住宗臣×山本達久×石橋英子


強烈なドラミングとなんとも奇怪な映像でライブハウスを席巻しているその名も「ドラびでお」と秋葉原クラブグッドマンとの共同企画で、月に一度開催されることとなったという『CORABORATION BREAKDOWN』というイベントの1回目。いろんなミュージシャンを呼んで即興セッションしちゃましょうという主旨なのか、とりあえず集まったメンバーはビッグネームばかりで、お客さんはイッパイ!グッドマンはギチギチ状態。こういうオルタナティヴな音楽が最近確実に市民権を得てきたと思う。。。

最初に出てきたのは山本精一<朗読,Gt>(PARA、ROVO 他)、千住宗臣(PARA、ウリチパン郡)、山本達久NATSUMEN)、石橋英子PANICSMILE石橋英子×アチコ)というなかなか重々しい面子のクインテット。ベースレスでツインドラムという変わった編成だ。予想されたとおりに感性そのままやったままのガチンコ完全即興演奏で、ここまでの面子ならばこれくらいはやってもらわねばならんという高度な技術が発揮されていた。朗読をまじえるという試みが面白くて、破壊的で混沌とした言葉の羅列はもうありきたりなのかもしれないけれど山本精一ならではな衝撃を与えてくれた。ゾクッとしたぜ〜。山本達久が曲の行方(!?)のイチシアチブを握っていたように聞こえたが、どうなのだろうか。それにしても千住宗臣は若いのにメチャクチャ巧い!どうしてこういう緊張感を生み出せるのか。探り合うようにぶつかり合うようなドラマー二名のやりとりが最大のみどころだったかな。途中ギターの音が出なっちゃって山本精一が袖へ引っ込むというハプニングがあったが、なんとかギターは復活してくれた。彼のプレイは知的で繊細だな。ROVOやPARAをもっと真面目に聴いてみようかな。



続いてはいま人気の音響系吟遊詩人、七尾旅人。魅せ方・聴かせ方の妙をしっかりと心得ている男で、私のようにたいした興味のない人間までも楽しませるような演出なのがありがたい。声を操る多くのエフェクターや音響装置に囲まれていたが、七尾自身の声質やエレガットギターの音色の美しさがまず先にあってのことだ。どの曲でも歌詞はすごくシンプルだけれど、語感や言葉の響きを強調して聴かせる方法はとても魅力的である。日本語は難しいけれど、上手く使えればこんなに強い武器になるのだ。温かなムードは居心地が良いし、フランクなMCも面白いし、すごく好感の持てるミュージシャンだ。
ゲストで千住宗臣石橋英子が出てきて、ECDのカヴァーを演っていたな。3枚組CDが気になるよ。


911FANTASIA

911FANTASIA