筋肉少女帯『09間近!やるべきことを筋少はやる』(横浜BLITZ)

筋肉少女帯からのクリスマスプレゼント!! ライブです。渋谷・横浜の連続2DAYSだ。『09間近!やるべきことを筋少はやる』というタイトル。気合の感じられるいいタイトルだ。2日目の横ブリに行ってきた。


早めに会場に着いたほうがいいかなと思って昼過ぎに出発。三軒茶屋から電車に乗ろうとしたら駅ビル(キャロットタワー)の1階でなんとケラリーノ・サンドロヴィッチとすれ違った!! 『あれから』が公演中だから三茶にいるのか。しかしナゴムレコード創始者とこういう日のこういうタイミングで遭遇するとは、、、。薄く鳥肌が立った。ビックリ・・・!!!。


みなとみらいをウロウロして時間を潰した後、入場。列はサクサク進んだ。物販ブースを覗いてみて、ガスタンクのアルバム『DEAD SONG』のジャケットを彷彿させる骸骨がプリントされたTシャツがカッコいいなと思ったけど、背中に「KING-SHOW」と書いてあるのを見て買うのをやめた(笑)。筋少のライブではなかなか欲しくなるようなものが売ってないよ。で、何度か来てる横ブリだけど、今日は初めての2階席。ステージは見やすいし1Fフロアのオーディエンスの反応もよくわかる。ただやっぱり隔絶されている感は否めない。1階で汗臭くなって揉まれるほうが私には合ってたかも。


開演時刻から5分ほど押してあっさりライブは始まった。サポートドラマーは元LUNA SEAの真矢。LUNA SEAのライブは1回(月寒グリーンドーム)しか見たことがないけれど、私は彼のプレイはとても好きなのだ。筋少に混ざるとどうなるのかな。‘これでいいのだ’ではちょっと浮いているように聴こえたがすぐに慣れて気にならなくなった。キャラ的にもいいね。前半は比較的まったりめな曲が多かった。強すぎる個性とシーン内での独特の立ち位置から鮮烈でハードな曲のイメージが強い筋少だけれど、実に色んな側面を持ったバンドであることをライブという場で改めて思い知る。本城聡章のザクザクしたリズムギターはどの曲でも実に的確で、その熟練ぶりに恐れ入る。今年1年を振り返って、一番見事なプレイを聴かせてくれたギタリストは彼だったように思う。‘ビッキー・ホリディ〜’、‘新興宗教オレ教’、‘アンクレット’、、いままでライブで聴いたことのなかった曲がけっこう聴けたのは収穫だ。大槻ケンヂのMCもいい感じでグダグダしてて心が温まる。宝くじが当たったら何に使うのだろう?前半で最も強烈だったのは‘僕の宗教へようこそ’。真っ赤な照明に包まれた橘高文彦のガットギターのアルペジオ〜ソロが胸に染み入る。美しい!! もちろんエディのオペラも絶品だ。
後半はイケイケな曲でガシガシ攻めてきた。三柴&橘高の壮絶な掛け合いソロが感涙モノだった‘キノコパワー’、パワフルさを前面に打ち出したメタリックな‘カーネーション〜’、お約束のXジャンプで盛り上がる‘踊るダメ人間’、本編締めの2曲は再始動後のキラーチューン、‘ツアーファイナル’と‘仲直りのテーマ’。ここまでで約1時間半くらい?あっという間に終わっちゃった。


アンコールでは三柴&オーケンのみというスタイルでしっとりとバラードを2曲。エディの美しいエレピと大槻の下手糞な歌声はどうしてこんなにマッチするのだろう!?バンド全員が揃ってからは今日私が聴きたかった曲のひとつ‘ドナドナ’。高い位置から密かに喜んでいたら、次の‘へそ天〜’のほうがずっとカッコよくて驚く。どちらもバンドブームの匂いがプンプンする筋少らしい曲だ。ミスがあってもそんなことはどうでもよくなるほどの神曲‘サンフランシスコ’(シンセブラスのファンファーレにはいつもゾクゾクさせられる)がきて、オーラスは‘トリフィド〜’。全20曲?下記セットリストはたぶん合ってるはず。本当にあっという間に終わってしまったよ!


ノリがユルいだとか狂気が足りないだとかいつもここに不満を書いているくせして、私は結局ほぼ毎回ライブに足を運んでしまっている。バンドブームの雰囲気を感じ取るためにライブハウスに通うことは、私にとって童心に帰ることのように安心でき、おそらく心の底から欲していることなのだろう。曲がどうだとか(‘サーチライト’や‘風車男ルリヲ’は今回も聴けず…)演奏がどうだという以前のもっともっと根源的な衝動だろう。赤い糸で聴く者を強く強く引っ張るかのような、、、、そんな魔力をこのバンドはまだ持ち続けているのだ。

筋肉少女帯

1、これでいいのだ 2、ビッキー・ホリディの唄 3、日本の米 4、ハッピーアイスクリーム 
5、アンクレット 6、僕の宗教へようこそ 7、労働者M 8、新興宗教オレ教 9、少女の王国 
10、キノコパワー 11、カーネーション・リインカーネーション 12、踊るダメ人間 
13、ツアーファイナル 14、仲直りのテーマ

〜encore〜
15、人間のバラード 16、山と渓谷 17、ドナドナ 18、へそ天エリザベスカラー
19、サンフランシスコ 20、トリフィドの日が来ても二人だけは生き抜く