PANICSMILE Produce WE SAY FOGGY! Vol.3 (Shibuya O-WEST)


LIVE:PANICSMILEeastern youthNATSUMEN


3回目を迎えたパニスマ主宰のこのイベント、今回はイースタン・ユースNATSUMENというビッグネームを呼び、会場はなんとO-WESTだ。大々的に執り行われたのだ。人多かったなぁー。


開演19時、トップバッターは先日クアトロで見事な復活ライブをみせてくれたNATSUMEN。7人編成のビッグバンドは広い会場だと見映えが良い。一曲目から興奮を呼ぶ神曲‘Newsummerboy’で、セットリストは(曲順は違うけれど)こないだとだいたい同じか。AxSxEの変態的なカッティングが埋もれずによく聴こえて、それがアヴァンギャルドなホーンセクションとからむことによって生じるなんともいえないこのバンド独自のグチャっとした効果がどの曲でも発揮されていた。もちろんビートは今日も変幻自在で音楽的自由度は限りなく高く、ジャズやフージョンやパンク等様々なジャンルの要素がごった煮的に混ぜ合わせられているが、それでもしっかりロックンロールで気楽にノレることろがこのバンドの一番好きなところだ。AxSxEのギターソロは今まで以上に気合(!?)が入っていたし、そして山本の瑞々しいドラミングはとても気持ちがいい。30分くらいで終わっちゃうのかと思ったらぴったり一時間も演ってくれた。
NATSUMENは年末には幕張のCOUNTDOWN JAPANにも出演するようだ。唯一無二の存在だけに、復活は本当に嬉しい。





次はイースタン・ユース。2曲だけ聴いて休憩所に避難した。今日のチケットは売り切れなかったみたいだし、昔ほどの人気は無いのかな?私は北海道出身なくせして感情丸出し道産子ロックを聴けない体質なのだ。喫煙所で知らない若い人に話しかけられて、彼とのトークを楽しんだ。東京にはいい人が多い。




そして真打ち登場!PANICSMILE〜〜!なぜか登場時のSEは、泣く子も黙るJUDAS PRIEST神曲PAINKILLER’(笑)。だれのチョイスなのだろうか、気になるところだ。それにしてもGLLLEN TIPTONの書くリフはなんて素晴らしいのだろう。
で、パニスマは5thアルバム『MINIATURES』と6thアルバム『BEST EDUCATION』、最近オムニバスアルバムに提供した曲(‘Western Development’や‘Poor Moon’)を織り交ぜてのこちらも約一時間くらいのパフォーマンス。会場が広くてもいつもと変わることはない普段どおりの演奏だった。音がクリアで楽器の分離がハッキリした音だったこともあり、解りにくい部分や聴き取れていなかった部分なんかには今までとは違う解釈や発見ができて、それはこういう広めで設備の良い会場で聴けたことによる収穫である。特に石橋英子のどっかんどっかんしたドラムはその破天荒さが浮きだっていた。
決して相容れることのない他人行儀極まりないツインギターと、一定することのない不可思議なリズム、突然顔を出す絶望的なノイズ、アイロニカルで実験性溢れるバンドアレンジ、、、様式や常識というものから必死に逃亡し、新しく個性的なサウンドを模索するバンドの男気溢れるアティテュードはやっぱりカッコイイのだ。そしてこういう素晴らしい場を我々に提供してくれたバンドには本当に感謝したい。和やかなムードの中でのアンコール(‘Goodbye’だ)で、心臓が小さく震えたよ。