Guns N’ Roses 『CHINESE DEMOCRACY』

チャイニーズ・デモクラシー(初回限定)(SHM-CD)

『USE YOUR ILLUSION I』及び『USE〜II』から17年！ガンズのオリジナルアルバムが本当にリリースされてしまった！『USE〜』の時は私はまだ小学生で音源をカセットテープで持っていたのが、それから17年経った今では立派な（！？）社会人になってこのアルバムをmp3という電子データ（パソコンで再生してるのだ）で保有している。17年という長い歳月はカセットテープを電子データに変えてしまうのだ。

アクセル・ローズ以外のメンバーがほぼ一新されてもガンズ名義でリリースされたことに対しての幾許かの疑問や納得のいかなさは誰もが抱いていただろうが、アルバムを聴けばそんなものはすべて綺麗さっぱり吹っ飛ばされる。バンドの今までのスピリットを踏襲した、血と埃の匂いのする非常に人間臭い最高のR&Rアルバムに仕上がっているではないか。アクセルはこれまで同様に様々な声を器用に使い分け絶大なる表現力を持ってして全１４曲に鮮やかな彩りを与えている。タイトル曲のようにアグレッシヴでドライヴィングな曲だけでなく、ミドルテンポでじっくりと歌い上げるような曲も、美しいピアノの旋律にしっとりと寄り添うかのようなバラードも、Guns N' RosesはGuns N' Rosesのままだったと嬉しくて暴れてしまいたくなるくらいにデビュー当時から褪せることのないバンド独自の深い味わいが滲み出ている。
バスドラムやフロアタムの音がやや固すぎるような気もしたが、それが却って今の暗い時代に共感を呼ぶような雰囲気を醸成させているように私は思う。リチャード・フォータスの弾くリフは前任のイジーやスラッシュとはまた違ったカラー（作品全体を物語として表現するかのようなのだ）があるが、それもまたGuns n' Rosesのサウンドとして私は素直に受け入れることができた。
本当に素晴らしいアルバムだ。ROCKの新譜を聴いてここまで感激するのはなかなかないことだな。ゼロ年代を代表する名盤だよ！必聴！！