パルコ劇場ドラマリーディング・シリーズ Vol.2 『不器用な人々』(PARCO劇場)


作・演出:チャン・ジン

出演:松重豊池田成志小須田康人、内田慈


一週間のうちに内田慈が2作品のドラマリーディングに出演!!ということで、まずはパルコ劇場でこれを観てきた。まったく知らないのですが作・演出のチャン・ジンという人はなにやら韓国の相当名高いお方であるらしい。この面子で小屋がパルコで3000円という良心的なお値段。嬉しいことに座席はほどよく前方でほどよく中央。あえて予備知識を入れないで私は臨んだ。


豪華でセレブな内装の会場だから息を潜めてジックリと聴き入る朗読だと勝手な想像をしていたら、なんとも解りやすくて笑けるドタバタシチュエーション・コメディーではないか(笑)。まだ初雪が降る前の初冬、一人暮らしをしている若い女(内田)のアパートに、深夜突然泥棒(松重)が潜入した。盗まれるようなモノなどたいしてないその質素な部屋の中で、不器用で、逆に相手に翻弄されてしまう情けなくも滑稽な男と、とにかく喋りまくる女とのハチャメチャなやりとりを楽しませてくれた、あっという間の80分であった。


爆笑モノの小ネタの応酬と、なんともトホホなストーリー展開、出演者はそれぞれに持ち味を発揮してたように思う。泥棒なのにいい人という味をしっかり表現しきった松重、マシンガンのように喋り続けるハッチャケた内田、出番は多くなかったが要所要所で笑いのツボを突き刺してきた池田、、、みなさん最高です。内田の絶叫は可愛かったなー。カーテンコールは2回、温かい雰囲気の会場、終演後の観客の満足げな表情を見るとこっちまで嬉しくなった。



あ、舞台中央後方に何気なくぶら下がっていた緑色のコートは内田の私物だよね???