"SHIBUYA HOME OPEN OPEN OPEN" 〜SPECIAL THANKS〜(渋谷HOME)


出演:石橋英子×アチコ、イーヨ with 伊藤啓太(cb)、ミンガス、Quinka,with a Yawn


渋谷LUSHと同じビルの同じ階に新しく開店したライブハウス「渋谷HOME」のオープニングイベント。会場にはお祝いの花やら酒やらが届いていてバーカウンターに陳列されていた。スタッフの働きぶりも温かみがあってフレッシュでいい雰囲気、、、と思って入場してみると、せまっ!せまっ!テーブル席とスタンディングエリアと合わせてもキャパわずか50人程度のスペースだろうか、おまけに天井が低くて息苦しい。広いとは思ってなかったけど、キチキチでキチキチで居心地は良くなかった。。。椅子が硬くてケツが痛くなったよ(泣)。バチコはきっとトリだろうと思ってちょっと遅れて向かったはずなのになぜか1番手のミンガスが演奏しているところだった。



9時半を過ぎて、やっと石橋英子×アチコがステージに登場した。最近はずっと月に一度のほどよいペースでコンスタントにライブを演ってくれている。本数が少なすぎると未音源化の曲が記憶から消えてしまうし、多すぎると私の生活に支障(他のライブとの兼ね合いだとか金銭的なこととか)が出る。ほどよいというのはこういうことだ。ピース。


‘マタドール’、‘夜間飛行’という新しい(といってももう何度も聴いているが)曲からライブはスタート。なんだかいつもと音が違う……。違う……。歌もエレピもエコーがかかりすぎだ。しかしどんな状況下でも力を発揮するスーパーユニット、なんか変だなと思いつつも結局彼女らのプレイには集中してしまう。続いての‘LOLA&SODA’でさらにひっくり返りそうになった。アチコの声が響く響く。強力なサビのメロディがなんというか爆発するようにとにかく響きまくって炸裂していた。聴いている者を凍りつかせて微動だにさせないほどの強さと美しさをこれでもかと言わんばかりにアピールしていた。アチコのまなざしが鋭い…。フロアの左右の壁がコンクリートの構造体剥き出しにペンキを塗っただけのつくりなので、張りのある声が、キレのあるピアノの音が、反射しまくっていた。


そしておっ!と思ったのは‘pino’。半年以上もかならず演り続けているこのシンプルな曲でまだこの先の可能性を感じさせるような、アルバム『ロラ&ソーダ』にはない魅力が感じられたように思えた。やっぱり石橋のピアノは上手いしフレージングもコードボイシングも凝っている。アチコの歌の特徴を活かすためのアレンジ力も秀一である。‘ラジオを抱いて’という新曲は石橋がソロでやってるようなアヴァンギャルドなテイストを含んだ、しかしやっぱりバチコなフックのある曲だった。もうすぐ迎える春、しかし一年中やってる‘春と小石’で今回も圧巻のLIVEを締め括った。


『ロラ&ソーダ』のリリースからもうすぐ1年、いまだに聞き飽きることのないアルバムだがなにやら彼女らは次作のレコーディングに突入するという嬉しい発表もあった。‘マタドール’、‘pino’、‘夜間飛行’なんかはきっと収録されることになるだろう。レコーディングエンジニアは再びAxSxEだろうか。もしかしたら1stでは見られなかった新しい世界が待っているのかと思うと、胸が躍る。


石橋英子×アチコ

1、マタドール 2、夜間飛行 3、LOLA&SODA 4、Apartment 5、犬のうっとりさん 6、pino
7、ラジオを抱いて 8、春と小石

ロラ&ソーダ

ロラ&ソーダ