Voodoo Hawaiians シングルCD『アンモナイト』先行発売ワンマンLIVE“ロックンロール・アンモ・ナイト”(下北沢SHELTER)


見ようと思えばいつでも見られる、と思っていてなかなか足が遠のいていたVooDoo Hawaiiansのライブ、久しぶりになる。しかも今日はワンマン、DVD無料配布というのだから行かない理由はない。そのうえゲストとしてキーボーディストのDIEが参加するという珍しいオマケつきだ。ハコはギュウギュウになるだろうから一回帰って着替えてからシェルターに向かった。
10分ほど押して中山加奈子(Vo,G)、澄田健(Vo,G)、曽我"JETTSOUL"将之(B)、小関純匡(Dr)、メンバー4名が現れた。そういえば曽我氏が加入してからの彼らを見るのは今日が初めてになる。ベテランバンドらしい堂々とした存在感が強烈で、ただ圧倒されそうになる。キャッチーな名曲‘強風パラダイス’でライブはスタート。軽快でカッコいいR&Rチューンを次々と披露してくれた……。何も考える必要はないのだ、理由なんてものは必要なく、ラウドな音に無条件に身を委ねること、これがこのバンドのライブの楽しみ方である。ロッカーとしての風格・見た目のカッコよさとロックらしい音圧と、それだけあればもう十分だ。最近ちょこっと忘れかけていたロックミュージック本来の魅力をガツンと叩きつけてくれた。やっぱり素晴らしいバンドだぜ!中山の歌は決して上手くはないけれども、感情が十分にこもっていて聴く者を惹きつける。派手な衣装が似合っていてまさにロッカーだ。
セットリストは結成当初の曲から最新アルバム『4our』からの曲までほぼ満遍なく、‘XQZ ME’、‘タオルケットの海’(中山のアオギが心に染みたぜ)、‘DIVE INTO THE BLUE SKY’、‘咲かない花の種を持ってる’etc、、、いままでここまでの名曲をこんなに残してくれていたのかと改めて感心するほどに感激できる曲が多かった。夢中になれる曲ばかりだ。力強くワイルドで日ごろのモヤモヤなんかをスカッとキレイに吹っ飛ばしてくれる、でもちょっとセンチメンタルな部分があったりしてどこか人間臭い、1回聴けばもう何も残らないありきたりなR&Rではなくてしっかりと個性も兼ね備えている。このバンドの存在は自分にとって非常に大きいモノなのだと今更ながら痛感した。
各人の演奏技術も申し分ない。特に澄田のギターは聴けば聴くほどに器用さ・巧みさが分かってきた。王道なプレイにちょっとだけ自身のアイディアを加えるだけでこうも違うモノなのか、アリガチなようで実は誰にも真似できない、そんなスタイルをしっかり確立している味のあるミュージシャンなのだ。ゲストとして出てきたDIEもコミカルなキャラクターを恥ずかしげもなく発揮して場を盛り上げてくれたしプレイヤーとしてのテクニックの高さはもちろん凄かった。
あっという間の一時間半、DVDをゲットしただけでなく爆音の神様のご利益を存分に受け取って大きな満足感を抱いて帰ることができた。もちろんニューシングル『アンモナイト』も買ってきたぞ。こういう無条件にカッコイ〜い!と思えるバンドがもっと多くシーンに登場してきてくれたらライブハウスも活気づくのになー。来年はもっと彼らに注目することにしよう。恐れ入りました、ナカヤマさん!

Voodoo Hawaiians

1. 強風パラダイス 2. ゼロに向かって走れ 3. アイスクリーム 4. XQZ ME 5. 参謀
6. プラスチック・リバー 7. ジャンクフード 8. タオルケットの海 
9. ナチュラル・ボーン・オナニスト(Vo:DIE) 10. アンモナイト 11. オールド・パンプキン・パイ
12. 咲かない花の種を持ってる 13. ESCAPE 14. ASTRO PARTY 15. DIVE INTO THE BLUE SKY
16. アニマルサンドイッチ
〜encore〜
17. ロックミシン 18.Cherry Bomb 19.星は砕け散り