THE QUARTET Featuring HERBIE HANCOCK,WAYNE SHORTER,RON CARTER,JACK DeJOHNETTE(東京国際フォーラム ホールA)


THE QUARTET ;
HERBIE HANCOCK(pf)、WAYNE SHORTER(Ts,as)、RON CARTER(Ba)、JACK DeJOHNETTE(Ds)


こりゃ物凄いメンバーだ。マイルスバンドの卒業生たち、いわゆるV.S.O.Pカルテット。かなりの年齢になってはいるがこのビッグネームたちがマイルスに捧ぐというコンセプトの下、来日を果たしてくれた。
1曲目からいきなり‘So What’、ビックリ!派手さを抑えた的確なプレイでじっくり聴かせてくれる。ステージ上にはいない、もうこの世にはいない、あのトランペットの音がどこからか聞こえてくるような気がした。黄金クインテット以降のマイルスバンドが過去に録音したレパートリーを次々と披露してくれた。ライブならではのリラックスした自由度の高いアレンジで四者四様の変幻自在なプレイを聴かせてくれた。RON CARTERの安定感は素晴らしく、腰の座った芯のある音をブンブンと響かせていた。ソロになると一気に攻め込んでくるHARBIEの衰えを知らないピアノは軽やかで、きらびやかで、華がある。
‘Someday My Prince Will Come’、‘All Blues’、この2曲ではこのバンドの真骨頂が最大限に発揮されていて、クライマックスで盛り上がるところで経験の豊富さを感じさせる迫真の演奏で私を感激させてくれた。皆さんまだまだ普通に現役でいられる超一流ミュージシャンだ。


アンコールでは聴きたかった‘Footprints’。天国から聴こえてくるあのトランペットの音とともに、心に永く永く残りそうな印象深いパフォーマンスで締め括ってくれた。実際に聴いてみるまではどんなバンドなのか想像しかねのだが、ここまでしっかりやってくれるとはさすがJAZZ界の偉人たち。まだまだやれるだろうから定期的にこういう場を設けてくれると嬉しい。

■ THE QUARTET ■

1、So What 2、Maiden Voyage 3、Seven Steps To Heaven 4、I Thought About You
5、Aung San Suu Kyi 6、Someday My Prince Will Come 7、Eighty-One
8、Bass Solo〜All Blues

〜encore〜
9、Footprints