毛皮族の軽演劇『初夏の軽演劇@リトルモア地下』 演目I 歌謡ショー付連続OSOBA小説『おそばらんかい!』(リトルモア地下)


作・演出:江本純子
出演:江本純子金子清文、高田郁恵、柿丸美智恵


私服姿の羽鳥名美子と高野ゆらこが客入れスタッフとして会場入り口にいた。ステージ上で見るのとはなんだか別人のようで至近距離で接するとこっちがこっぱずかしくなったが、こういう粋な魅せ方もいいものである。もちろん両者ともめちゃくちゃ美人である。


3週間にのぼる毛皮族の軽演劇公演@リトルモア地下も本日が千秋楽、最後を飾るのはもうお馴染み敏腕レディー・達者田敏子(江本)大暴れの演目I・『おそばらんかい!』だ。連続テレビ小説のオーディションに合格した達者田とその付き人・おそ松涼子(高田)、謎のオッサン(金子)の3者の心温まる触れ合いをアドリブ豊富にダラダラ演じ流す、蕎麦にはあまり関係のない、このシリーズ極め付けの名作である。
いやー、、、今回の4演目の中で一番見所が多くて楽しめた作品であったではないか!ひとつひとつのネタはたいして印象に残るほど濃いものではなくきわめてライトなので観た片っ端から忘れてしまうのだが、かえってそれが今公演の持ち味となり軽演劇の独特の良さを味わうことができたと思っている。腕から血を流してまで豪快に飛ばしまくる江本の迫力がいつも以上に物凄い。本公演さながらに気合十分である。もう江本のワンマンショーと言っても差し支えないほど豪快に暴れまくっていた。それに加えていつのまにかイジられキャラに定着しつつある高田郁恵が面白かった。お嬢様のようなルックスの良さとその顔からは想像し難いおトボケ加減のアンバランスさがいい方向に機能していて、彼女が大きな目をまん丸くしてトボける様子と江本の鋭いツッコミが上手い具合にフィットし毛皮族らしいシュールでどうしようもなくナンセンスな笑いを生み出していた。こういう作風だと金子のキャラも映える。ゲストで登場した婆キャラ・柿丸もいい味を出していたぞ。
どうしようもないオチで幕を閉じた後は亀田大毅(次男)の戦跡をたどる達者田のカラオケショー。こういうオマケはありがたいね。1800円なんて安すぎだよ!



すべて終わってしまうとあまりに名残惜しくてなんだか会場を去るのがつらかった…。定員わずか50名のユートピア、他の何物にも替え難いほど素晴らしかった…。OSOBAシリーズはぜひとも続編を!!


達者田敏子(江本純子

1、ONLY LOVE 2、ff(フォルテシモ) 3、Heart of Gold 4、ロード 5、いつかのメリークリスマス
6、道 7、負けないで 8、ワンダフルワールドロケンロール〜毛皮の聖獣学園天国〜

うーん、去年の『コーヒー&シガレッツ的な軽演劇』よりも明らかに進歩していて面白いシリーズだった。水町香菜恵の出る『新・白過姫無精記〜もうしわけございません〜』を観れなかったのは残念だが通い詰めて本当に良かった!
高野ゆらこ、羽鳥名美子(文学座出身w)、高田郁恵、この3名は江本純子町田マリーのツートップを脅かすほどの存在になりつつあると感じるほど今まで見られなかった強烈な個性を発揮していたと思う。いつまでも脇役のままでは勿体無いよ。本公演でもここまでの存在感を見せてくれれば言うことなし!特に高野は江本主演の映画にも出演するようだし今後の注目株だ。


9月のオールナイトイベントが待ち遠しくてしょうがない。


毛皮族:www.kegawazoku.com


股間

股間