毛皮族の軽演劇『初夏の軽演劇@リトルモア地下』演目G 『おっぱいファミリー1、2、3』(リトルモア地下)〜二回め

作・演出:江本純子

出演:町田マリー、平野由紀、延増静美、江本純子、羽鳥名美子

    高野ゆらこ、高田郁恵、金子清


こないだ観たときの感想です。http://d.hatena.ne.jp/yasshiko/20070704/p1



町田マリー主演の『おっぱいファミリー〜』、2回目の観劇。もちろん内容は前に観た時と同様に映画・ゴッドファーザーのパロディだ。この初夏の軽演劇シリーズも中盤を迎え大分こなれてきていてよりサクサク進むような印象を受けた。3兄弟を演じる町田、平野、延増の男装も自然に見えて普通に役者らしい。生のアーティストと空間を共有できる感覚、溢れる親密感、やはり何物にも替え難いものがあった。
今日はちょうど「友人耶麻陀」と「窓口H嬢」が3連休を利用して上京してきていたので3人で観劇に行った。ちなみに彼ら両名は観劇経験ゼロとのこと。そんなヤツらにこそ毛皮族というわかりやすくて適度に刺激的な劇団はうってつけなはず。地下室!ざぶとん席!定員50名!というシチュエーションに驚きを見せていたようだが好奇心が強くて芸術に造詣の深い両名のことだ、通いなれているマニアのように臆することなく場に馴染むことができていた。「友人耶麻陀」はゴッドファーザー1〜3をすべて見ていたようですぐにそのパロディだとわかったとのことだ。終盤の子牛が殺されてどうこう、というシーンも映画からだったのね、知らなかったよ。彼らの感想は「面白かった」と素っ気ないものだったがなによりこの世にこういう芸術が存在することを地方の者に教えることができたのは良かったと思う。内容云々よりも東京に来なければできない実体験に感慨を抱いている様子であった。きっと彼らにしても東京のいい思い出になったはずである。
また次回彼らが上京してきた時にはもっと驚くような何かを見せたいという気持ちが沸いてきた。そのためにはもっともっといろんな物事に触れてまず己を磨くことが必要であろう。人と一緒に観に行くというのはなかなか一人で行くのとは違ったなにかを考えさせられるものである。