中原昌也『ボクのブンブン分泌業』


ボクのブンブン分泌業

ボクのブンブン分泌業


SPAだのテレビブロスだのGONだのいろんな雑誌に掲載されたコラムやエッセイや音楽・映画評論をまとめたマルゴト中原昌也な本。歯に衣を着せぬ毒舌ぶりと性格の陰気さが溢れ出てもうタイヘンなことになっている。とにかく彼は文章を書くことがイヤでイヤでたまらないことだけはよ〜〜くわかった。

私は品川区内の某食堂で昼間、勤務時間中にこの本を熟読した。この本のせいではないが、食事中みるみるうちに下半身が充血し、勃起してしまった。白くて薄い洋服を召した20代前半と思わるるその食堂の女給仕は、西瓜のような人並みならぬ乳房を恥ずかしげもなく揺らして店内を徘徊し、客の注目を浴びていた。教育水準が低そうな水商売風の男集団にからかわれ、とてつもなく絶望的で暗い人生を送ってきたような体液臭の強い浪人生風の男に凝視され、彼女は機嫌を損ねているのが明らかであった。顔は下を向き、客に接する時の声は小さく、逃げるように厨房の奥へ進んでいった。しかしそれでも乳は揺れる。きっと今夜彼女は道玄坂上かどこかの宿で小指の無いよく肥えたヤクザ者に鞭で打たれたり、毛の生えた肛門に異物を挿入されたりして昼間の精神的負担を解消しているに違いない。
そんなことに思いを巡らせながら、コウダくんを殺した犯人が捕まったのでR。この本の中に描かれているグロテスクな水彩画はセンス抜群で強烈なのでR。巻末の暴力温泉芸者3万字インタビューは彼の生い立ちから音楽遍歴や育った環境が赤裸々に語られていて面白いのでR。



私がこの本を買ったのは東京駅そばの「八重洲ブックセンター」だ。なんと中原氏は昔そこで万引きをして捕まった経験があるのだとか。。。