生まれて初めて猿回しというものを見た件について

JR海浜幕張駅前になにやら人だかりができていた。人々はアウトレットモールの外壁に向かって顔をくんくんさせていた。比較的女性、とくに母子連れが多く、ときおり爆笑と拍手喝采が巻き起こっていた。なによと思って近づいてみると、猿回しであった。
やや大柄で口の達者な主人と、燃えさかる炎のように赤い顔をしたがいた。ちょうどその走り高跳びに挑戦するところで、その芸がなかなか細かいのだ。跳んだ後にポーズをとって偉そうな顔をしてやったり、途中でやる気を無くして見せたり、スローモーションで助走をつけたりと、どうやったらあれほどまで教育できるのかと感心した。その上ジャンプ力も素晴らしく、ベリーロールで身長の数倍もの高さのバーを軽々と飛び越えていた。驚嘆と笑いの渦に飲まれた観客の顔が秋晴れの空に映えていた。
生まれ変わったらになってみるのもいいかも。


猿回しといえば、やっぱこの本だね。

パンク侍、斬られて候

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