毛皮族のアラビアンナイツバイオレンス『暴れて嫌になる夜の連続』（THEATER/TOPS）

作・演出：江本純子
出演：江本純子、柿丸美智恵、羽鳥名美子、高野ゆらこ、武田裕子、延増静美、平野由紀
　　　高田郁恵、金子清文
ナレーション：町田マリー

今年度いっぱいで閉館が決定したという新宿のTOPSで毛皮族の公演。下北でやった前作が大変良かっただけに期待が膨らみまくる。和倉と水町がいなくなり、そのうえ町田は声のみの出演、今回は珍しく客演ナシ、ということで一気に人数が少なくなったような気もするがそこは気迫と発想で乗り越えてくれるはずだ。入場してみたら座席は３列目、しかしなんとベンチシート！？背もたれナシとはトホホだぜ。。。まあ内容が良くて入り込めればそんなことも気にならなくなるだろう。この劇団のショーが始まる時には独特のドキドキ感が迫り来るよ。

すいません。今回はあんまり好きじゃないでしたー。演劇性が薄〜くないかい？って、いつもそうなんだけど。
ストーリーはあってないようなもの、髪を大胆にカットした江本が早口で捲くし立てる説明的なセリフ（カミまくりｗ）で物語を進行させて、あとは団員の個性で魅せるような、コント仕立てのようなモノだ。
部分的に面白いと思えるパーツはそれなりにある（もちろん脱ぎもある）が、それらが作品全体としての力を強固にするまでは至っていない。もうちょっと表現に練りが欲しかった。

柿丸の滑稽なモノローグは見事、高野（下半身のラインが綺麗で細めのジーンズが似合っている◎）・延増は今回も滅茶苦茶に美しいし、一番可愛い高田に下品なことを言わせまくるのも面白かった。軽くオリンピックネタなんかも挿入されていたが、それはちょっとイマイチ。

千秋楽にもう一回観る。どうか今度は楽しめますように。