KAREN presents "MAGGOT IN TEARS" vol.1(下北沢SHELTER)
結成からおよそ3年、今月初めにめでたく初音源をリリースしたKARENのレコ発ライブ。アチコ
2マンということで持ち時間は約1時間程度か。アルバムからは9曲全部、新曲を含め音源化されていない曲が4曲、洗練された清いアレンジ(リズムセクションが凄い!)にアチコの透明感のある声が綺麗に乗っかって、温かみのある、でも実はけっこうひねくれたセンスの良いPOPチューンが連発された。楽曲面でも演奏面でも高いクオリティにはさすがと唸らざるを得なかった。病み上がりだと言っていたアチコの歌もノーブルで声が良く伸びていて素晴らしかったし、シャープでキレのあるツインギターの絡み・弾き分けは終始CDよりもはるかに効果的に鳴り響いていた。難解なフレーズを軽々と弾きこなす仲俣のプレイがこのバンドのサウンドの肝であることは言わずもがな。そしてそれよりも秋山のドラミングが圧巻だった。こういうカラフルで痒いところに手の届く器用なプレイをみたのは久しぶりだ。今年のマイ・ベスト・ドラマー候補だな。ライブで育ててきた楽曲がついに音源となり、それによってバンドがひとつ高いステップへ上ったような感じだ。
歌詞の中の言葉選びもアチコのセンスが散りばめられているし、印象深く耳に残る楽曲の良さには素直に胸が躍った。そしてそれを丁寧に演奏してしっかりフロアに届けようというアティトュードにも好感が持てた。う〜ん、いいライブだったー!
色々な意味で深く計算されて表現されている音なので、ライブならではの突発的な要素や驚くようなコトは少ないかもしれないが、ここまでしっかり作りこんでいてくれればもう何も言うことはない。もっと広くて設備の良い会場で聴けばバンドの魅力が増すだろう。
- アーティスト: KAREN
- 出版社/メーカー: DAIZAWA RECORDS / UK.PROJECT
- 発売日: 2008/05/02
- メディア: CD
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