毛皮族7周年記念公演『おこめ』(本多劇場)


いや〜。
おもしろかったではないか。最前列はちょっとツラかったがそのぶん臨場感は満点、胸躍る充実した2時間45分であったぞ。やっぱり江本神はスゲーぞよ☆




歌ナシ・ダンスナシのストレートプレイ『おこめ(本編)』、いつもの毛皮とは一味も二味も違う陰鬱でどよーんとなっちゃう新路線の作品だったが、劇団員個々のキャラクターや持ち味をしっかり反映させきる演出とキャスティング、さすがは毛皮族だ。高野ゆらこが2階の窓から顔を出して片手で生卵を割るシーンがかっこいいねー。看板女優・町田マリーも期待に違わぬ名演技で素晴らしい力を発揮してくれた。やっぱり江本の脚本だと町田は映える。毛皮以外でもいままで何度も彼女の演技を観てきたが、今日が一番良かったと思った。本当に良かった。
客演の澤田育子拙者ムニエル)、米村亮太朗ポツドール)も流石☆!澤田は存在感抜群、普通に実力者だ。米村は暴力だのレイプシーンだのは異様に慣れているのが面白かった。彼が出ているシーンはどことなくポツドールっぽい部分はあったナ。




一転して毛皮族らしいギャグとナンセンスの応酬の『おこめ(外伝)』、大映ドラマ『スチュワーデス物語』と映画『007シリーズ』をミックスしたパロディだ。『スチュワーデス物語』に関してはもう本当に言うことがないくらいやって欲しかったことを忠実にやってくれていたので大満足。片平なぎさ(澤田)の義手、『村沢は訓練所〜で一番〜♪』という歌(ワ!タ!シッ!)、人工呼吸ネタ、それに加えてド関西人・春やす子をしっかり演じてくれた平野由紀、お姉さん肌の高樹澪を演ってくれた高野ゆらこ、、、見所満載、オマケかと思っていたのがこんな面白いとは思わなかった。あ、で、女性教官・柿丸美智恵は秋野ようこでぶりっ子訓練生・高田郁恵は白石まるみだな。懐かしい、こうしてみるとけっこう覚えているものだ。本編でなかったダンスがこの外伝の一番のミドコロ。劇団のチームワークのよさがありありと伝わってくる美しくカッコいいシーンだった。これぞ毛皮族!延増静美も本編・外伝ともにいい味を出していた。高田嬢の出番がちょっと少なかったのがやや残念。
まだまだ印象に残るシーンは多かったが詳しいことは千秋楽を観てから書くことにしよう。


それにしても、高野ゆらこ嬢は演技にしてもダンスにしても個性抜群、光輝きまくりで観るたびに素晴らしいエンターテイナーに成長していっているではないか。表情の豊かさ、役へのなりきり方・入り込み様、素晴らしいではないか。それに加えてどうしてあんなに美しいのだろう・・・。千秋楽でももっと彼女に注目したい!



スチュワーデス物語 - Wikipedia