舞城王太郎「阿修羅ガール」読了
- 作者: 舞城王太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/01
- メディア: 単行本
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覆面作家・舞城王太郎の第16回三島由紀夫賞受賞作。個人的な感想を述べると、好きな部分と嫌いな部分がかなりハッキリ分かれた。
女子高生の独白調の文でドンドン攻めるようにめまぐるしく場面が展開するので読んでて飽きることはない。だが、その女子高生・アイコにいまいちリアリティを感じられなかった。に☆ゃんねる風のサイトや少年犯罪はチープに思えたし、いまどきシメるって言われてもなんだかねぇ。。。人それぞれの中に棲む怪物ってのもありがちだよなぁ…。佐野の死因が最後まで放置されたことにも個人的に納得が行かず消化不良。ときおり現れる大きな文字は故意に安っぽさを演出しているのか?
女子供には受けるのかも。
寺院でのラストシーンとアイコの臨死体験の部分はとても奥が深く読み応えがあった。もしも死ぬ間際に思考が働くとしたら自分はどんなことを考えるだろうか?あっち側からこっち側に引っ張ってくれる人が本当に出現してくれたらいいよね。