ジェット機『TOUR "vividpop"』(LIQUIDROOM ebisu)
メジャーデビューしてから3枚目のアルバム『vividpop』を引っ提げてのワンマンツアー最終日。今日も爽やかで親しみやすいR&Rを求めて初秋の雨の降りしきる中、私は恵比寿に向かった。会場ロビーでなんと東海林のり子を発見。日曜日のわりには客がちょっと少ないかなと思いながら15分押しで、お決まりの、「まもなく離陸します…」と、あのアナウンス。。。キタキタ!!いつものあの4人が元気良く現われアルバムでもオープニングを飾る曲‘Party’からライブは始まった。
新曲と今までの代表曲を織り交ぜながらライブは進んでいく。オーディエンスは序盤から飛びまくりだ。耳を患っていた宮田ジェットも今日はなんとか大丈夫そうだ。飾らない彼そのままの声だ。どの曲も歌詞は青臭いかもしれないが今日も真実を語っている。MCも好調。akkinジェットのカッティングも最高で、川西ジェットとのタイム感がバッチリだ。ストレートでやり尽くされたR&Rのはずが、彼らが一滴エッセンスを垂らすと魔法のように快活で個性的なサウンドに成り変わる。歌も含めた4つのパートが合体して繰り広げられる心地よい魔法にフロアはヒートアップしっぱなしのようであった。‘Jet train’、‘My World’、‘risky’のようなお得意のアップテンポな曲が続く中に、急に‘カフェモカ’のようなミドルテンポの曲が時折ハッと顔を現わすような気の効いた曲順も良かった。‘Do the dance’、‘赤いヒヨコ’、‘レベロン’、‘Fly high’etc...終盤の名曲群のタテツヅケにも満足。何箇所かカメラが設置されていたので今日のライブは後々DVDでリリースされちゃったりするのかな?
そんな何の衒いもない裸の4人の姿が見られたわけだが、、、ここからが今日の感想。2003年1月の結成から早3年半、健全で活きのいいイノセントなR&Rは魅力的だが、苦労を知り尽くしたいい大人が成長や進化を頑なに拒み続ける姿勢に私は疑問を感じなかったわけでもなかった。今日詰め掛けた多くのファンはその姿勢を見てどう感じていたのだろう?同じことをこのまま続けるだけでは今までジュンスカ他多くのバンドがぶち当たって超えることのできなかった『壁』にまたしてもやられる可能性も否定できない。何度かライブを見れば大体わかる、代表曲だけ聴いていればいい、そんな当たり障りのない存在で終わっては欲しくないのだ。40代の宮田・川西を中心とした大人がどのような方法論で『壁』を打ち砕くのか、注目していきたい。
■ ジェット機 ■
01:Party 02:Sensation 03:Jet train 04:My World 05:スパイラル 06:risky 07:FULLSWING
08:LOST 09:サンドウィッチ 10:サイズ 11:HOLE 12:カフェモカ 13:crayon 14:jumpin'
15:Do the dance 16:赤いヒヨコ 17:シャイニングライト 18:レベロン〜encore〜
19:Swing 20:Fly high 21:OCEAN
- アーティスト: ジェット機,宮田ジェット,野田ジェット,akkinジェット
- 出版社/メーカー: トイズファクトリー
- 発売日: 2006/09/06
- メディア: CD
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