石橋英子『Works for Everything』


Works for Everything

Works for Everything


PANICSMILEMONG HANG町田康バンドで活躍中の石橋英子の初ソロアルバム。
女性らしい綺麗な指使いが眼に浮かぶような正当なピアノ曲と、ノイジーアヴァンギャルドな曲とがいい具合に混在し、本人の面持ちのようにどこか妖艶で不思議なサウンドを聴かせてくれる。ややアンニュイなウィスパーボイスも抵抗なくすっと耳に入ってくる感じだ。詳しいことは判らないがところどころ変わった楽器がフィーチュアされているようで、ビートルズの『sgt.pepper's〜』やキャプテン・ビーフハートのようなマニアックなゴチャマゼ感も漂う。
全体的にはかなげでぼんやりとオブラートに優しく包まれているように聴こえるが、実はかなり渾身の力作で、注意深く聴けば知恵とアイディアが随所に振り絞られているのが分かる。あとは作詞の極意をマーチダ先生から伝授すればもっともっと魅力が増すであろう。
マニア受けするであろう普通じゃない面白い作品。




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