東京ピンサロックス レコ発ワンマンLIVE「HAPPY“rhythm channel”HOUR」(SHIBUYA O-nest)

東京ピンサロックス初のフルアルバム『rhythm channel』の発売を記念した、東名阪ツアーの最終日。ワンマンライブのはずが前座でBO-PEEPが出てきたぞ。こんなことだろうとは思ったが。。。

OPENING SEの‘リズム’の次に初めて聴く新曲‘Quiet’が続いた。カラフルでまばゆい照明とピコピコ電子音の洪水がまだ目から、耳から離れない。「進化するピンサロックス」を前面に打ち出した、普通のロックのライブではまず見られない独自のフシギ世界を堪能できたライブ。テクノでポップでサイケでプログレで、しかしその中に確かな人間味の溢れ出る個性的なパフォーマンスを見せてくれた。打ち込みやループを多様していても、それはバンドサウンドを補うだけの2次的なものに過ぎず、アイディア満載で絶妙なバンドアレンジやナオコの柔らかな歌声、ヒサヨの表情豊かなベースラインをはじめとする元々あった4人の特色は相変わらず健在だ。やはり‘スウィートルーム’、‘プルトニウム’、‘WEEK’、機械と人間と両方の魅力をミックスさせて200%になった現在のピンサロックスの王道チューンは聞きごたえ抜群だ。
今夜特に素晴らしいと思ったのはナオコの歌だ。ここまで自分の声とコトバで心の底から歌えるシンガーのいるバンドはなかなかないだろう。自分の色を表現する方法を的確に心得ている。時にはあっけらかんと元気良く、時には感情を込めてダウナーに、いとも簡単に自らを変幻させている。トモッチ!のアコギと溶け合う場面ではメンバー間の相性の良さも感じずにはいられなかった。
普段はあまりやらない曲を新アレンジで聴かせてもらえたのもうれしい。‘Impotant Things’は感情の豊かさが増していたしサビで曲調が豹変する‘匂いマニア’には本当に驚いた。
アンコールではBEAN BAGのYUMIがゲストで登場し、ナオコと2曲をデュエット。‘ドリームキャッチャー’もホント、名曲だね!