特撮 綿いっぱいの愛を!ツアー(LIQUIDROOM ebisu)


大変な一日だった。大地震により交通機関はオールストップ。ヤバい。間に合わない…。オーケン本人が言ったように、そのおかげで忘れられないライブとなった。
天災とはいえ、ジェイR東はなんだかむかつくな。開演を一時間遅らせてくれた主催者側に感謝。
品川からタクシーに乗って7時20分頃にやっと入場したのだが、ちょうど‘回転人生テクレ君’を演っていた時だった。チケットはほぼ完売という状態だったにもかかわらず客の入りは少なかったように見えた。
待望のニューアルバム「綿いっぱいの愛を!」からの曲を立て続けに演奏し続ける特撮。最新設備の整った新しいハコなだけに細かい部分まで手に取るように聴き取ることが出来た。演奏レベルの高さはさすがである。特に今作はNARASAKI(G)と有松博(Dr)のプレイが凄まじい。ハードな曲はもちろんのこと、マニア心をくすぐるプログレ、JAZZ、ボサノバなプレイまでCD以上に機用にこなしていた。
シンセベースを導入した‘僕らのロマン飛行’の静と動のコントラスト、演らないほうがいいな(笑)と言っていたX-JAPAN〜♪‘オーケン江ノ島物語’、三柴理の太い声が胸に響いた‘さらばマトリョーシカ’、深く印象に残った部分はこれまで以上に多かった。


前半は新譜からの曲が中心だったのに対し、後半はライブで定番の王道ナンバーを披露。‘バーバレラ’、‘文豪ボースカ’、‘身代わりマリー’、この世の不条理さを歌った曲は何度聴いても本当に名曲だと思った。
アンコールでは「夏盤」からの曲を交え、ライブは終了。ピアニストとしてだけでなくシンセを操るプレイヤーとしても三柴は天才だ。


終演間際に大槻ケンヂが言った言葉が非常に重く心に響いた。


「チケットを買ったのにライブに来れなかった者もいるだろう。だがそれも人生…。」



無事ライブを見れた者、涙を飲んで見逃さざるを得なかった者、どうして人の人生は平等でないのだ?

■ 特撮 ■

1、ヨギナクサレ 2、世界中のロックバンドが今夜も… 3、アベルカイン
4、回転人生テクレ君 5、ダンシングベイビーズ 6、僕らのロマン飛行
7、デス市長伝説(当選編!) 8、地獄があふれて僕らが歩く 9、死人の海をただよう
10、江ノ島オーケン物語 11、文豪ボースカ 12、ジェロニモ
13、バーバレラ 14、オム・ライズ 15、綿いっぱいの愛を!

〜encore〜
16、身代わりマリー 17、さらばマトリョーシカ 18、アングラ・ピープル・サマー・ホリディ
19、ロードムービー