いま、殺しにいきます 〜 自分の中に潜むもう一人の自分〜

「メイキング<隣人13号>」という映画「隣人13号」のテレビ特番を見た。
今をときめく豪華で選び抜かれた納得のいくキャストで井上三太の原作に忠実な、まさに期待通りの内容の映画といって良さそうだ。
CMとMUSIC PVからの異業種参戦、映画初監督を務める井上靖雄にかなりの好感を持った。ヘタに捏ねくり回さずにそのままを伝える、伝えたいことは客が自分で観て各々思ったことそのまま、映画というよりもニュースに近いようにしたかったとのこと。
途中で井上三太のインタビューが何度かあり、彼の動く姿を初めて見ることができた。相変わらず坊主頭にサングラス、ダウンジャケット。話す声は優しくて穏やかで、言葉の端々に知性の感じられる人だ。


それにしても中村獅童(彼も異業種参戦といえるだろう)が予想以上に13号のキャラにハマりすぎだった。オイリーで濃いメイクと凹凸の少ない不敵な顔立ちが雰囲気抜群、なぜか霞んだ左目が恐い。小栗旬もかわいくて頼りなさげで村崎十三のキャラに合ってるし、原作の中身を思い出すと元ヤン・吉村由美が選ばれたことにも深く頷ける。今まではあまり関心がなかったが、平川地一丁目の音楽も雰囲気的に良さそうだ。


欠点らしき部分が全く発見できなかったのが逆に怖いくらい。でも期待し過ぎで観てもなんか違うなんてことにはきっとならないだろう。一時間の特番だけでも十分に満足。4月2日から都内3ヶ所で公開、できれば2回くらいは観たい!